ここぞというときのために知っておきたい女性の体と健康のこと

※本記事内の肩書は2016年取材時

 

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昨年に続いて開催されたシンポジウムには、高校生を中心とした30名が実行委員として参加。女性の体と健康について学び、その大切さを若い世代にどのように伝えるかアイディアを出し合いました。今回のシンポジウムメッセージは「みんなで知ろうココロとカラダ」に決定。実行委員は3チームに分かれてこのメッセージを発信するためプロモーション動画を企画・制作し、2017年12月17日(日)に開催されたイベントで発表しました。

 

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動画の発表に先立ち、第1部では産婦人科医で女性ライフクリニック銀座院長の対馬ルリ子先生の講演が行われました。対馬先生は「女性の助けになりたい」そんな思いで産婦人科医を選んだことや、ともに医師を目指す2人の娘さんのエピソードを紹介。「やりたいことにはいつでもチャレンジできますから、あせらなくていいです。ただ女性特有のカラダのしくみとヘルスケアについては正しく知っておきましょう」と呼びかけました。そのうえで、月経周期や現代女性に多い健康トラブルについて、実例を交えながらわかりやすく解説。「自分の体のことだから、健康について正しい情報を得て、理解し、役立てていく“ヘルスリテラシー”を身につけましょう。そのために婦人科をもっと活用してほしいんです」と締めくくりました。

 

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第2部のスペシャルゲストは澤穂希さん。サッカー選手として15歳で日本代表入りし、2015年に引退するまで国内外で活躍。2017年1月に出産し、現在は一児の母となられました。明るい笑顔とともに登場した澤さんに、会場から拍手と歓声が!澤さんはまず、サッカー選手として実力を発揮するために心がけていた「相手のよさを素直に認める」「他人と比べない」などのキーワードを紹介してくれました。
続いて、「チームドクターの勧めで20歳から婦人科にかかり始めました。基礎体温は毎日計り、北京オリンピックの頃は低用量ピルを服用していました」というエピソードも。「夢を叶えるために、自分の体のことは自分自身で知っておくべき。みなさんも健康を大切に、これからも女性の体と健康について周りの人に伝えていってください」とエールを送りました。

 

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パネルディスカッションには対馬先生、女性健康科学者の本田由佳先生、高校生7人が参加。現代女性のやせについての話題では、「私も毎日友達と『やせたい』って話します」という高校生には対馬先生が「エネルギーがギリギリだと将来赤ちゃんに栄養が回せなくなってしまう。強くてカッコいい女性を目指しましょうよ」と励まします。

 

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また、高校生が「生理痛はガマンするものと思っていました」「友達と話してみたけど、結局、自分の生理痛が普通かどうかわかりません」と話すと、対馬先生は「病気になってから病院に行けばいいと思っていないですか?それでは授業にも集中できないし、大きなトラブルになってからでは遅いのです。澤さんのように遠慮せず、自分から行動しましょう」とアドバイス。本田先生は「月経周期や食事が記録できるダイアリーをつけましょう。“見える化”すると、調子のいいとき、悪いときが予測できるようになり、自分の体のことがもっとよくわかります」と教えてくれました。

 

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シンポジウムのラストには、高校生のメッセージから作った歌を実行員全員が合唱しました。また、実行委員が企画・制作したプロモーション動画の上映も。この動画は慶應義塾大学SFC研究所の特設ウェブサイトで公開されています。どの作品も前向きなメッセージが込められ、個性あふれる力作ぞろい。サイト上での人気投票にもとづいて優秀作品が表彰されました。力を合わせて作り上げた動画がスクリーンに映し出されると、高校生たちは照れながらも笑顔に。会場は温かく、大きな拍手でいっぱいになりました。

 

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