バイエル、アイリーア®8mgが新たな標準治療となる可能性を示す
- より持続性のある抗VEGF治療の登場により、患者のより良い生活に貢献
- アイリーア®8mgは、新生血管型加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)に対する長期的な非遮蔽延長試験の結果に基づき、有効性と安全性を維持しながら最終投与間隔が最長6カ月という高い持続性を示した
- 実臨床でのnAMDおよびDMEの未治療および既治療患者におけるアイリーア®8mgの効果と安全性の結果を発表
- バイエルは、重大なアンメットニーズのある原発性光受容体疾患における細胞治療研究を行う完全独立子会社BlueRock Therapeutics社を通じて、眼科領域のイノベーションをリード
- 最近のBarometer調査結果が患者の課題とニーズを浮き彫りに
大阪、2025年9月17日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:アシュラフ・アルオウフ、以下「バイエル薬品」)は、フランス・パリで開催された欧州網膜硝子体学会(EURETINA)2025で9月4日にドイツ・バイエル社が開催したメディアイベントにおいて、アイリーア®8mgのリアルワールドエビデンスについて発表したことをお知らせします。
新生血管型加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)などの網膜疾患は、世界的に増加しており、患者の自立、精神的な健康、クオリティオブライフ(生活の質)に深刻な影響を与えています。現在、効果的な眼科用VEGF阻害剤は利用可能ですが、頻回な注射は患者や介護者の日常生活に大きな負担となる可能性があり、多くの患者さんは視力低下することなく治療間隔を延長したいと考えています1,2。
バイエル社がEURETINA 2025会期中に開催したメディアイベントでは、臨床医はnAMDおよびDMEにおいて、これまでと一貫した安全性プロファイルで有効性を維持しながら高い持続性を示したアイリーア®8mg(アフリベルセプト8mg)のベネフィットについて説明しました3,4。
スイス・ベルン大学の網膜専門医であるマリオン・R・ムンク氏は、次のように述べています。「アイリーア®8mgは、視力を維持しながら最長6カ月まで治療間隔を延長できるという効果を示しました。アイリーア®8mgの臨床プロファイルは、nAMDおよびDMEの新たな標準治療としての可能性を示唆しています」
ピボタル臨床試験であるnAMDを対象としたPULSAR試験およびDME患者を対象としたPHOTON試験の非遮蔽延長試験の投与3年目(156週目)の結果により、大規模な患者群においてアイリーア®8mgの長期的な有効性、特に持続性が示され、また安全性についても検討されました1,2。両非遮蔽延長試験において、アイリーア®8mgは3年間にわたり意義のある持続的な視力改善を示し、24週毎に投与された患者群では、投与3年目にわずか2回の注射を受けました。
「アイリーア®8mgのプロファイルと私たちの臨床診療における経験により、眼科医やクリニックはnAMDおよびDMEにおいて未治療および既治療患者に対する治療戦略を最適化するさらなる自信を得ることができます」とムンク氏は結論付けました。
アイリーア®8mgは、PULSAR試験およびPHOTON試験の非遮蔽延長試験の結果に基づき、nAMDおよびDMEの投与間隔を最長6ヶ月に延長できる初の抗VEGF治療薬として、欧州連合および英国で承認されました。
実臨床でのnAMDおよびDMEの未治療および既治療患者におけるアイリーア®8mgの有効性、滲出液コントロール、および安全性の結果を発表
SPECTRUM試験は、実臨床におけるnAMDおよびDME患者を対象にアイリーア®8mgの有効性と安全性を評価する初の国際共同前向き非介入第IV相試験です5,6,7,8。既治療および未治療のnAMD患者約150名を対象にした、アイリーア®8 mgの実臨床における有効性と安全性について早期(6カ月時)の結果を発表しました。アイリーア®8mgは、未治療患者の視力(VA)を改善し、既治療患者のVAを安定させました。未治療および既治療のnAMD患者では、網膜中心厚(CRT)が改善しました。DME患者約100名を対象とした8週間の初期結果は、肯定的な反応を示しています:未治療患者で早期のVA改善と、既治療患者の病態の安定が認められました。さらに、未治療および既治療患者での早期のCRTの改善も示されました。既治療患者は、ファリシマブを含む他の抗VEGF治療薬からアイリーア®8mgに切り替えられました。
SPECTRUM試験におけるアイリーア®8mgの安全性プロファイルもこれまでの臨床試験と一貫しており、新たな安全性シグナルはありませんでした。
ドイツ・シャリテ大学の眼科教授オリバー・ツァイツ氏は、次のようにコメントしています。「臨床試験の結果と早期の実臨床の結果の一貫性は安心できるものです。臨床医および眼科医として、臨床データと自身の経験から、アイリーア®8mgは投与間隔を延長しながら視力の維持と滲出液コントロールが可能であることを実感しました」
バイエルのBlueRock Therapeutics社は、網膜疾患に関する研究を継続
150年以上のイノベーションの歴史を基に、バイエルは網膜疾患におけるニーズ主導型の眼科治療を提供する新しいアプローチを探求し続けています。ドイツ・バイエル社の完全子会社であるBlueRock Therapeutics社は、網膜色素変性や錐体桿体ジストロフィーなどの原発性光受容体疾患を対象とした、人工多能性幹細胞(iPSC)由来の治験薬OpCT-001の研究を進めています。これらの疾患は光受容体の変性または機能不全を特徴としており、現在利用可能な治療選択肢はありません。OpCT-001は、網膜の変性組織を機能的な細胞に置き換えることで、これらの疾患による視力低下を回復させることを目指しています。
最近のBarometer調査結果が患者の課題を浮き彫りに
最近の調査研究は、過去または現在、nAMDおよびDMEの抗VEGF治療を受けている患者が、治療頻度、医療機関における長い待ち時間、通院の困難さやそれに伴うコストに関してかなりの負担を感じていることなどを裏付けています。患者の約50%が、治療頻度が多すぎる、家族や友人に負担をかけることを懸念していると回答しています1,2。
Barometer プログラムの取り組みとして実施された調査には、24カ国78のクリニックから10,800名を超える患者、1,300人の医師、2,400人のクリニックスタッフが回答しました。
Barometer プログラムは、nAMDおよびDMEの患者の生活を改善することに重点を置いた、進行中の世界的な取り組みです。患者、医療従事者、クリニックスタッフからデータを収集して分析し、臨床管理における課題と機会を特定します。バイエルが資金提供および支援するこのプログラムは、患者の転帰、治療遵守、治療へのアクセスを改善するためのエビデンスに基づく介入策の開発を目指しています。
世界の高齢化が進み、糖尿病の有病率が上昇する中で、バイエルは視力低下や失明による世界的な負担を軽減するために、継続的な研究と網膜疾患治療への広範なアクセスを確保に全力で取り組んでいます。
アイリーア®8mgについて
アイリーア®8mg(アフリベルセプト8mg)は、nAMDおよびDMEの治療薬として、これまでに60以上の国又は地域で承認されています。またそれ以外の国々でもアイリーア®8mgに関するさらなる承認申請は進行中です。アイリーアは、抗血管内皮増殖因子(抗 VEGF)による網膜眼疾患の治療における世界的なマーケットリーダーであり、世界中で 8,900万回以上の使用と 1,300万患者年を超える経験を有しています。
バイエル社とリジェネロン社は、アイリーア®8mg(アフリベルセプト8mg、米国およびカナダではEylea®HD)は、バイエルとリジェネロンが共同開発しています。リジェネロン社は、米国におけるアイリーア®2mg(アフリベルセプト2mg)およびEylea®HDの独占的権利を保持しています。バイエル社は米国以外での独占販売権を有し、両社はアイリーア®2mgおよびアイリーア®8mgの販売による利益を均等に分配しています。
nAMDおよびDMEについて
新生血管型加齢黄斑変性(nAMD)は急速に進行する眼の疾患であり、治療を行わずに放置すると、数カ月で視力の喪失に至る可能性があります。nAMDは世界中で、回復不可能な失明や視力障害の主な原因の1つとなっています。nAMDは加齢の影響を受ける可能性があります。異常な血管が新生し、中心視力を調節し鮮明な視力を維持するのに深く関わる黄斑下に滲出液が漏出することで起きます。この滲出液は黄斑に傷をつけ損傷させることで、視力低下を引き起こします。世界で1億7,000万人が加齢黄斑変性(AMD)を発症しており、2040年までには2億8,800万人に増加すると予測されています。AMD患者の約10%が進行型であるnAMDを発症しています。
糖尿病黄斑浮腫(DME)は、糖尿病患者によく見られる眼の合併症です。高血糖の状態が眼内の血管を傷つけ、滲出液が黄斑内に漏出することで発症します。視力低下を引き起こし、場合によっては失明に至ります。世界で1億4,600万人が糖尿病網膜症を発症しており、より深刻な疾患であるDMEを引き起こす可能性があります。DMEの患者数は、世界で約2,700万人と推計されています。
1. Loewenstein, A., Sylvanowicz, M., Amoaku, W.M. et al. Global Insights from Patients, Providers, and Staff on Challenges and Solutions in Managing Neovascular Age-Related Macular Degeneration. Ophthalmol Ther 14, 211–228 (2025). https://doi.org/10.1007/s40123-024-01061-3
2. Ziemssen, F., Sylvanowicz, M., Amoaku, W.M. et al. Improving Clinical Management of Diabetic Macular Edema: Insights from a Global Survey of Patients, Healthcare Providers, and Clinic Staff. Ophthalmol Ther 14, 229–246 (2025). https://doi.org/10.1007/s40123-024-01060-4
3. Ambresin et al.PULSAR Extension: Clinical Improvements Sustained over 156 Weeks with Aflibercept 8 mg in Patients with Neovascular Age-Related Macular Degeneration, Presented at EURETINA 2025, Paris, France. Free Paper 12 – AMD
4. Sivaprasad et al. Aflibercept 8 mg in Diabetic Macular Edema: 156-Week Results from the PHOTON Extension Study, Presented at EURETINA 2025, Paris, France. e-Poster
5. Bailey et al. SPECTRUM: Early Clinical Outcomes in the First Global Real-World Study of Aflibercept 8 mg in Patients with Treatment-Naive Neovascular Age-Related Macular Degeneration. Presented at EURETINA 2025, Paris, France. Oral Presentation
6. Lanzetta et al. SPECTRUM: Early Clinical Experience in the First Global Real-World Study of Aflibercept 8 mg in Patients with Treatment-Naive Diabetic Macular Edema. Presented at EURETINA 2025, Paris, France. Oral Presentation
7. Stahl et al. SPECTRUM: Month 6 Results from the First Global Real-World Study of Aflibercept 8 mg in Patients with Previously Treated Neovascular Age-Related Macular Degeneration. Presented at EURETINA 2025, Paris, France. e-Poster
8. Chaudhary et al. SPECTRUM: Early Clinical Outcomes in the First Global Real-World Study of Aflibercept 8 mg in Patients with Previously Treated Diabetic Macular Edema. Presented at EURETINA 2025, Paris, France. e-Poster
バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。私たちのミッション「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」のもと、バイエルの製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力しています。同時に、収益力を高め、イノベーションと成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。2024年のグループ全体の売上高は466億ユーロ、従業員数は約93,000名、研究開発費は62億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。
バイエル薬品株式会社
2025年9月17日、大阪
将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている場合があります。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。