SPECTRUM試験:実臨床におけるアイリーア®8mgの国際共同試験の24週時点の結果から、nAMDおよびDME患者で視力改善・維持と解剖学的改善を確認
- Ophthalmology
- アイリーア®8mgの初の国際共同前向き非介入第Ⅳ相試験であるSPECTRUM試験には、18カ国から3,700名を超える患者が登録されており、24週時点の結果をEURETINA 2026で発表
- 新生血管型加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)の未治療患者では、アイリーア®8mg投与により24週まで継続的な視力(VA)および中心網膜厚(CRT)の改善が認められた
- nAMDおよびDMEの既治療患者では、視力の維持とさらなる形態学的改善が認められた
- 網膜内液(IRF)および/または網膜下液(SRF)が認められない患者の割合はベースラインから24週まで増加し、新たな安全性シグナルは認められなかった
大阪、2026年10月7日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:アシュラフ・アルオウフ、以下「バイエル薬品」)は、新生血管型(滲出型)加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)患者を対象にアイリーア®(アフリベルセプト)8mgの有効性および安全性を評価する初の国際共同前向き非介入第Ⅳ相SPECTRUM試験の中間解析結果(24週時)を発表します。本データは、2026年10月1日から4日にオーストリア・ウィーンで開催された欧州網膜専門家学会(EURETINA)年次総会で発表されました1-4。nAMDおよびDMEの未治療患者では、日常診療下においてベースラインから24週まで、視力(VA)および中心網膜厚(CRT)の継続的な改善に加え、網膜滲出液コントロールの改善が認められました。一方、nAMDおよびDME既治療患者では、視力の維持とさらなる解剖学的改善が認められ、網膜滲出液コントロールの改善および投与間隔延長のベネフィットも示されました。SPECTRUM試験でこれまでに得られた安全性プロファイルは、nAMDおよびDMEを対象としたアイリーア®8mgのピボタル試験であるPULSAR試験およびPHOTON試験で確認された安全性プロファイルと一貫していました5-8。
SPECTRUM試験は、nAMDおよびDMEそれぞれについて未治療患者群および既治療患者群の4つのコホートで構成され、18カ国で3,700名超の患者が登録されています。本試験の主要評価項目はベースラインから12カ月時点までの視力(VA)の変化であり、今回EURETINAで報告された24週解析では、VA、CRT、網膜滲出液の状態および安全性が評価されました。
バイエル薬品カントリーメディカルディレクター山中聡は、次のように述べています。「SPECTRUM試験により実臨床におけるアイリーア®8mgの視力および形態学的アウトカムが確認されたことは、nAMDおよびDME患者さんに対する本剤の価値を理解するうえで重要な一歩です。アイリーア®8mgはVEGF-AおよびPlGFに高い結合親和性を有し、疾患活動性の早期抑制と持続的なコントロールが期待される薬剤です。本試験は、さまざまな患者プロファイルにおける広範なリアルワールドデータを提供しており、網膜疾患の初期からの治療および長期管理におけるアイリーア®8mgの役割について、貴重な知見になると期待しています」
■新生血管型加齢黄斑変性(nAMD)における24週目の主な結果1,2
ベースライン時点で、nAMDの未治療群(n=1,129)の平均視力は57.5 Early Treatment Diabetic Retinopathy Study(ETDRS)文字、平均CRTは371µmであった一方、既治療患者群(n=1,061)の平均視力は64.1文字、平均CRTは300µmでした。
■nAMDにおける24週目までの視力およびCRTの変化
コホート | ベースライン視力 | 24週目視力平均変化量 | ベースラインCRT | 24週目CRT平均変化量 |
未治療nAMD | 57.5 | +4.3(3.5、5.2) | 371 | -107(-115、-100) |
既治療nAMD | 64.1 | +0.4(-0.2、1.1) | 300 | -30(-35、-25) |
nAMDの未治療患者群では、24週目まで一貫して視力が改善しました(4週目:+2.4、8週目:+3.5、24週目:+4.3)。ベースラインからのCRTの減少は4週目(-102µm)および8週目(-116µm)で認められ、24週目(-107µm)まで維持されました。nAMDの既治療患者群では、視力は24週目まで安定して維持され、ベースラインからのCRTの減少は4週目(-37µm)で認められ、24週目(-30µm)まで維持されました。試験開始前の投与間隔が8週未満であったnAMDの既治療患者群のうち60%超が、アイリーア®8mgへの切り替え後、より長い投与間隔を達成しました。頻回の投与を必要としていた患者の多くは、以前にアイリーア®2mgなどの投与を受けており、アイリーア®8mgへの切り替えにより投与間隔を延長できる可能性が示唆されました。
■nAMDにおける24週目の網膜滲出液の状態(網膜内液[IRF]および網膜下液[SRF])
SPECTRUM試験では、IRFまたはSRFが認められない患者、およびIRFとSRFの両方が認められない患者の割合についても24週目まで評価しました。未治療・既治療の両nAMDコホートにおいて、IRFおよび/またはSRFが認められない患者の割合はベースラインから増加しており、実臨床におけるアイリーア®8mgによる網膜滲出液コントロールの改善および維持が示されました。
■nAMDにおける24週までの安全性結果
nAMDの未治療および既治療の両コホートにおいて、対象眼における有害事象の発現率はそれぞれ9.3%および10.6%であり、重篤な眼の有害事象はそれぞれ2.1%および1.3%の患者に報告されました。網膜血管炎の事象は報告されず、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
■糖尿病黄斑浮腫(DME)における24週目の主な結果3,4
ベースライン時点で、DMEの未治療患者群(n=650)の平均視力は63.4ETDRS文字、平均CRTは402µmであった一方既治療患者群(n=635)の平均視力は66.4文字、平均CRTは375µmでした。
■DMEにおける24週目までの視力およびCRTの変化
コホート | ベースライン視力 | 24週目視力平均変化量 | ベースラインCRT | 24週目CRT平均変化量 |
未治療DME | 63.4 | +5.0(4.1、6.0) | 402 | -98(-107、-89) |
既治療DME | 66.4 | +1.4(0.6、2.1) | 375 | -44(-53、-36) |
DMEの未治療患者群では、24週目まで一貫して視力が改善しました(4週目:+2.3、8週目:+3.2、24週目:+5.0)。CRTは24週目まで一貫して減少しました(4週目:-71µm、8週目:-86µm、24週目:-98µm)。DMEの既治療患者群では、視力は24週目まで安定して維持され、ベースラインからのCRTの減少は4週目(-58µm)に認められ、24週目(-44µm)まで維持されました。試験開始前の投与間隔が8週未満であったDMEの既治療患者のうち50%超が、アイリーア®8mgへの切り替え後、より長い投与間隔を達成しました。頻回の投与を必要としていた患者の多くは、以前にアイリーア®2mgなどの治療を受けており、アイリーア®8mgへの切り替えにより投与間隔の延長が達成できる可能性が示唆されました。
■DMEにおける24週目の網膜滲出液の状態(IRFまたはSRF)
未治療・既治療群の両DMEコホートにおいて、IRFまたはSRFが認められない患者の割合はベースラインから24週目にかけて増加し、網膜滲出液の改善が示されました。
■DMEにおける24週目の安全性結果
対象眼における有害事象の発現率は、未治療および既治療患者群でそれぞれ5.9%および8.0%であり、重篤な眼の有害事象はそれぞれ0.4%および1.2%の患者に報告されました。網膜血管炎の事象は報告されず、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
【SPECTRUM試験について】
SPECTRUM試験(NCT06075147)は、実臨床におけるアイリーア®8mgの各国および国際共同コホートを対象とした、24カ月間にわたる進行中の非介入試験であり、18カ国で実施されています。本試験は、nAMDの未治療および既治療患者、ならびDMEの未治療および既治療患者の計4つのコホートで構成されています。主要評価項目はベースラインから12カ月目までの視力(VA)の変化です。副次評価項目には、ベースラインから6カ月目までの視力およびCRTの変化、投与回数、来院回数、および安全性が含まれます。
【アイリーア®8mgについて】
バイエルと共同開発パートナーであるリジェネロンは、患者さん、ご家族・介護者、そして眼科医にとって負担となる硝子体内注射の頻回投与を軽減するため、より長い投与間隔を実現する治療に対する高いアンメットニーズに応えるべく、アイリーア®8mgを共同開発しました。
アイリーア®8mgは、主要臨床試験において、視力改善効果および網膜液コントロールを維持しながら、投与間隔の延長が可能であることを示しています。アイリーア®8mgは、50以上の国または地域において、承認されています。
【提携および権利関係】
アイリーア®(アフリベルセプト)2 mgおよびアイリーア®8mg(米国での製品名:EyleaおよびEylea HD)は、バイエルとリジェネロンによって共同開発されています。
- リジェネロンは、米国における独占的な権利を保有しています。
- バイエルは、米国以外の地域における独占的な販売権を保有しており、当該地域での販売による利益は両社で均等に分配されます。
Reference:
1. Munk MR, et al. Aflibercept 8 mg demonstrated stable visual acuity and improved central retinal thickness and fluid status through Week 24: An interim analysis of the global previously treated nAMD cohort in the SPECTRUM real-world study, EURETINA 2026, October 2, 2026
2. Lanzetta P, et al. Aflibercept 8 mg demonstrated improvements in visual acuity, central retinal thickness, and fluid status through Week 24: An interim analysis of the global treatment naïve nAMD cohort in the SPECTRUM real-world study, EURETINA 2026, October 1-4, 2026.
3. Bailey C, et al. Aflibercept 8 mg demonstrated improvements in visual acuity and reductions in central retinal thickness and fluid through Week 24: An interim analysis of the global treatment naïve DME cohort in the SPECTRUM real-world study, EURETINA 2026, October 1-4, 2026.
4. Lange C, et al. Aflibercept 8 mg demonstrated improvements in visual and anatomic outcomes through Week 24: An interim analysis of the global previously treated DME cohort in the SPECTRUM real-world study, EURETINA 2026, October 3, 2026.
5. Lanzetta P, Korobelnik J, Heier J et al., Intravitreal aflibercept 8 mg in neovascular age-related macular degeneration (PULSAR): 48-week results from a randomised, double-masked, non-inferiority, phase 3 trial, The Lancet, 2024; 403, 1141-1152
6. Brown D, Boyer D, Do D et al., Intravitreal aflibercept 8 mg in diabetic macular oedema (PHOTON): 48-week results from a randomised, double-masked, non-inferiority, phase 2/3 trial, The Lancet, 2024; 403, 1153-1163
7. Wong TY. Three-Year Outcomes of Aflibercept 8mg in nAMD: Safety and Efficacy Results from the PULSAR Extension study. Presented at Angiogenesis, Exudation, and Degeneration 2025. Bascolm Palmer Eye Institutes. Miami, Florida
8. Clark WL. Three-Year Outcomes of Aflibercept 8mg in Diabetic Macular Edema: Safety and Efficacy Results from the PHOTON Extension Study. Presented at Angiogenesis, Exudation, and Degeneration 2025. Bascolm Palmer Eye Institutes. Miami, Florida
バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。私たちのミッション「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」のもと、バイエルの製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題の克服をサポートするとともに、イノベーションと成長を通じた価値創出に取り組んでいます。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。2025年のグループ全体の売上高は456億ユーロ、従業員数は約88,000名、研究開発費は58億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。
バイエル薬品株式会社について
医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業を通じて、日本の患者さんのための治療に変革をもたらす持続可能な取り組みを推進しています。医療用医薬品部門では、アンメットメディカルニーズの高い循環器・腎・代謝領域、オンコロジー領域、眼科領域などのスペシャリティ領域、画像診断領域にフォーカスし、革新的医薬品の提供を通じて高齢化が進む日本の患者さんの健康寿命の延伸とQOLの向上に努めています。コンシューマーヘルス部門では、赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けるため、女性の妊娠前から妊娠期間及び産後・授乳期を通じて栄養をサポートするサプリメントなどに注力しています。詳細はwww.pharma.bayer.jp, Facebook, YouTubeをご参照ください。
バイエル薬品株式会社
2026年10月7日、大阪
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